中間報告会のご案内 個人情報の保護と利用に関する委員会

中間報告会のご案内 ※終了しました

<テーマ>
「個人情報の保護と利用に関する委員会」
中間報告会

日 時  2006年 3月26日(日) 10:00~12:00
場 所  東京大学教育学部 第一会議室 (1階)

昨年4月に個人情報保護法等が施行されました。個人情報の収集にあたってはあらかじめ使用目的を明示し、その目的以外には使用しないという同法が定めるルールが厳格に適用されますと、個人情報を提供した子どもが卒業してから学校等に保存されている資料を利用することがきわめて困難になります。また個人情報保護に対して学校等が過度に配慮する傾向が広がり、在校生や卒業生の名簿が作成されず、作成されてもすぐに廃棄されるような状況が生れつつあります。このままでは学校等の資料を使った教育学研究(とりわけ教育史研究、教育社会学研究)が行えなくなるのではないかと懸念されます。

 一方で、個人情報保護法では、「大学その他の学術研究を目的とする機関若しくは団体又はそれらに属する者」が「学術研究の用に供する目的」で個人情報を取り扱う場合は、個人情報保護の一般ルールを適用しないことを定めています。ただし、実際に学校等の所蔵資料を利用する際にこの例外扱いが適用される仕組みも保障もありません。

 日本教育学会の理事会は、上記のような状況や動向に対応するため、2005年3月に「個人情報の保護と利用に関する委員会」を設置しました。委員会は、この問題に詳しい斎藤義浩弁護士の協力を求め、これまで1年間にわたり、個人情報保護法だけでなく情報公開法その他関連法令にも視野を広げつつ、資料を保存する側と利用する側の双方に対して、適正かつ円滑に資料の保存・公開および利用が行えるような目安となるガイドラインを提示することを目指して、問題状況の把握と対応の方向性について検討を行ってきました。

 今回は全国理事会開催を機に、その作業の中間的な報告を行い、今後さらに広く会員からご意見をいただいて、最終的な提案を作成していきたいと考えております。

個人情報の保護と利用に関する委員会

米田俊彦(委員長・お茶の水女子大学)
広田照幸(東京大学)
柏木 敦(兵庫県立大学)
木村 元(一橋大学)
鈴木智道(法政大学)
谷本宗生(東京大学)