『ウクライナ危機から考える「戦争」と「教育」』刊行のお知らせ(2022年10月3日)

日本教育学会・国際交流委員会の編集による書籍『ウクライナ危機から考える「戦争」と「教育」』が2022年10月3日に刊行されます。ロシアによるウクライナ侵攻が始まってから丁度一か月後にあたる3月24日に、日本教育学会・国際交流委員会の主催、日本比較教育学会・国際交流委員会、国際開発学会・グローバル連携委員会の共催で、緊急セミナー「ウクライナ情勢を考える:教育学に何ができるか?」が開催されました。本書には、同セミナーにおける小玉重夫(東京大学教授)、北村友人(東京大学教授)、小松太郎(上智大学教授)による座談会の内容に加筆修正を加えたものが収録されているほか(第1章)、同セミナーの登壇者に澤野由紀子(聖心女子大学教授)を加えて実施した座談会の内容(第2章)、小松太郎による紛争下における教育の意義とこれからの平和教育についての論稿(第3章)が収録されています。

[本書の概要]

戦争に対して教育は「無力」か。日本の平和教育に意味はなかったのか――。
戦争が起きるとき、教育はときに戦争に荷担する役割も担ってきた。でも、平和を構築していくために、教育にしかできない役割もある。戦争を防ぐためにも、戦争後の平和な社会を実現するためにも。
このたびのロシアによるウクライナ侵攻を受けて、私たちは「教育」という営みを改めてどう考えればよいのか。そしてこれからの学校教育をどうつくっていかなければならないのか。
小玉重夫、北村友人、小松太郎、澤野由紀子、4人の専門家が語り尽くす。

[編集] 日本教育学会 国際交流委員会

[刊行日] 2022年10月03日

[定価] 1980 円(税込)

[判型] 四六判

[出版] 教育開発研究所

[ISBN] 978-4-86560-561-7

[本書の目次]
はじめに
第1章 セミナーⅠ「ウクライナ情勢を考える――教育学に何ができるか?」
▽紛争地における教育のリアル
▽改めて、教育の役割を問い直す
▽平和をつくっていく学校へ
▽「教育学」に何ができるのか
▽新たな教育のモデルを探る
第2章 セミナーⅡ「ロシアの教育の変遷と、日本の教育のこれから――学校をコモンズの場に」
▽プーチンの教育改革
▽民主主義と格差・不平等
▽学校を、コモンズの場に
▽そのほかの論点
▽今、日本の学校で
第3章 紛争のリアルと、日本の教育のこれから――2つのセミナーの補足
▽紛争のなかでも教育を大事にしなければならない理由
▽平和を実現するために
▽平和教育のこれから
▽帰属意識と連帯
学びを深める参考図書
おわりに

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