日本教育学会中部地区 公開シンポジウム(2021年6月19日)

日本教育学会中部地区・中部教育学会共催 公開シンポジウム

日付   :2021年6月19日(土)
時間   :18:00~20:00
参加費  :無料 (会員以外の方もご参加できます)
事前申込 :要。中部教育学会HP( http://chubu-kyoiku-gakkai.org/ )よりお申込みください。
実施方法 :オンラインセミナー (Zoom Webinar)
テーマ:「学校資料の保存・活用を考える」
趣旨:
各地の学校に所蔵されているさまざまな資料―ここでは文書資料を中心に考えます―は、学校の沿革を物語るものとしてだけでなく、地域の歴史を明らかにするうえでも大きな意味をもっています。ところが近年、学校統廃合が急速に進み、それらの資料の多くが失われつつあります。

こうした状況に対して、学校資料の重要性を訴え、保存・活用をうながす取り組みも盛んになりつつあります。地方史研究協議会は2017年に地域資料としての学校資料の保存と活用のあり方をめぐってシンポジウムを行ない『学校資料の未来―地域資料としての保存と活用』(岩田書院、2019年)を刊行しました。各地の博物館等でも学校資料の保存と活用を訴えるシンポジウムが継続的に行なわれています。

これらの取り組みは学校資料の重要性を広く訴え、保存と活用を進めるための大きな原動力となるものです。しかし、実際の学校資料の保存や活用にはそれらの資料に日常的に接する教職員の方々の理解と協力が不可欠です。そこで、本シンポジウムでは、教育現場や教職員の実情を踏まえながら、学校資料の保存・活用にはどのような可能性があるのか、そこにはどのような課題があり、それを乗り越えるためにはどのようなことが必要なのか、といったことを議論していきたいと考えています。

2022年には「学制」発布150年を迎えます。「学制」発布100年の1972年には多くの自治体教育史(都道府県教育史や市町村教育史など)が編纂されましたが、今回はそうした盛り上がりはあまりみられていないようです。しかし、地域における教育や学校の歩みを後世に伝えていくのは、現代に生きる私たちの役目でもあります。そうした観点からも、学校資料の保存と活用をめぐって議論が深まることを期待しています。

提案者・題目:

  • 遠藤 正教氏(松本市立博物館旧開智学校校舎)「開智学校資料の保存と活用
    ―教育博物館としての国宝旧開智学校校舎の取り組み―」
  • 多和田真理子氏(國學院大學)「学校資料の調査・保存・活用について
    ―研究者としての関わりを考える―」
  • 林 功子氏(愛知県総合教育センター)「学校における資料保存の実態
    ―愛知県教育史編さん事務局の経験から―」